書評
高橋 孝(著)/荒井邦佳(執筆協力)「胃癌外科の歴史」
丸山 圭一
1,2,3
1国際医療福祉大・胃癌外科,消化器外科
2山王病院・外科
3前 国立がんセンター外科
pp.399
発行日 2012年3月20日
Published Date 2012/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104001
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『胃癌外科の歴史』が刊行されました.胃癌の外科治療にたずさわる医師には,ぜひ読んでいただきたい良書です.胃癌外科の歴史は,Billrothが最初の胃癌切除に成功した1881年(明治14年)から数えて,わずか130年と短いものです.この間の進歩をふり返り,その基礎を知ることは,今,胃癌治療にたずさわる外科医にとって大変意味があるからです.
著者は癌研病院外科部長を長らく勤められた高橋 孝先生と,先生が2009年5月に逝去された後に遺志をつがれた豊島病院副院長の腫瘍外科医,荒井邦佳先生です.本書ではお二人の考え方,すなわち胃癌外科治療の「理論と実践」を歴史からつまびらかにすることをめざしています.このために,実に膨大な文献・資料を網羅し,多くの図版と図表を載せ,著者の言葉で解説しています.
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