Japanese
English
臨床報告
全麻下開腹手術時にラテックスアレルギーを認めた1例
A case of latex-induced anaphylaxis during an abdominal operation in general anesthesia
小林 慎一朗
1
,
永田 康浩
2
,
渡海 大隆
2
,
戸坂 真也
3
,
藤岡 ひかる
2
Shinichiro KOBAYASHI
1
1長崎県対馬いづはら病院外科
2長崎医療センター外科
3長崎医療センター麻酔科
キーワード:
ラテックスアレルギー
Keyword:
ラテックスアレルギー
pp.287-290
発行日 2012年2月20日
Published Date 2012/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103969
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
症例は40歳代,女性.悪性線維性組織球腫に対して7回の手術既往があった.今回,再発腫瘍に対して全身麻酔下手術を施行したところ,執刀30分後の腹腔内操作時に原因不明のショック状態に陥ったため,閉腹し手術を終了した.アナフィラキシーショックの可能性が高いことから,原因物質の検索を行った.術中使用した主な薬剤はリンパ球幼若化試験,皮内テストともに陰性であったが,ラテックスに対する血清特異的IgE抗体が強陽性であり,ラテックスアレルギーと診断した.後日ラテックスフリーの環境で左開胸開腹横隔膜部分切除による腫瘍摘出,肝部分切除,胃部分切除術を施行した.術中,術後ともに著変なく,術後11日目に軽快退院した.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.