Japanese
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臨床報告
短期間で腫瘤の増大と血清CA19-9の著増を認めた化膿性黄色肉芽腫性胆囊炎の1例
A case of rapid-growth xanthogranulomatous cholecystitis with marked CA19-9 increase
末田 聖倫
1
,
辻江 正徳
1
,
宮本 敦史
1
,
中森 正二
1
,
辻仲 利政
1
Toshinori SUEDA
1
1国立病院機構大阪医療センター外科
キーワード:
黄色肉芽腫性胆囊炎
,
CA19-9
,
胆囊癌
Keyword:
黄色肉芽腫性胆囊炎
,
CA19-9
,
胆囊癌
pp.130-134
発行日 2012年1月20日
Published Date 2012/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103925
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要旨
患者は67歳,男性.胆石胆囊炎の診断で当院を受診した.超音波検査では胆囊壁は肥厚し,結石を認めた.造影CT検査では肝S4の胆囊に連続する部位に辺縁が造影されるlow density area(LDA)を認めた.血清CA19-9が605U/mlと高値であったが,画像所見から胆石胆囊炎と炎症の波及による肝膿瘍と考え,保存的に経過観察した.1か月後の造影CT検査ではLDAとその周囲の造影される領域の増大を認め,血清CA19-9も1,613U/mlと著増したため,悪性腫瘍を疑って外科的切除を施行した.胆囊内に結石を1個認め,胆囊壁は肥厚し肝臓へ穿通し肝膿瘍を形成していた.病理組織診では,組織球や巨細胞を多数含む肉芽組織が形成され,化膿性黄色肉芽腫性胆囊炎と診断した.
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