Japanese
English
臨床報告
術前診断しえた下部胆管狭窄を伴った広義の胆囊管癌の1例
A case of preoperatively diagnosed cystic-duct carcinoma
足立 尊仁
1
,
種村 廣巳
1
,
大下 裕夫
1
,
今井 寿
1
,
岩田 圭介
2
,
山田 鉄也
3
Takahito ADACHI
1
1岐阜市民病院外科
2岐阜市民病院消化器内科
3岐阜市民病院臨床検査部
キーワード:
胆囊管癌
,
黄疸
,
術前診断
Keyword:
胆囊管癌
,
黄疸
,
術前診断
pp.125-129
発行日 2012年1月20日
Published Date 2012/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103924
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要旨
患者は74歳,女性.尿濃染に気づき近医を受診した.血液検査で肝機能異常を指摘され,精査加療目的で当院を受診した.術前画像診断によって胆囊管癌,下部胆管浸潤,リンパ節浸潤,門脈分岐部への浸潤の可能性もありと診断し,手術を施行した.術中所見では,門脈へはリンパ節の圧排のみで浸潤はなく,総肝管切除断端および周囲結合織も術中迅速病理検査で癌陰性であったため,PPPDを施行した.切除標本では,胆囊管に結節浸潤型の腫瘍を認めた.Ozdenらの診断基準では,腫瘍の中心が胆囊管に位置するものを胆囊管癌としている.本症例はOzdenらの定義による胆囊管癌であり,下部胆管や肝十二指腸間膜内に浸潤をしたものと考えられた.
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