特集 外科医のための最新癌薬物療法
Ⅲ章 薬物療法―あらたな展開
16.免疫細胞治療
野地 秀一
1
,
瀬戸 泰之
1
,
垣見 和宏
2
Kazuhiro KAKIMI
1
1東京大学医学部附属病院胃食道外科
2東京大学医学部附属病院免疫細胞治療学(メディネット)講座
pp.276-284
発行日 2011年10月22日
Published Date 2011/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103818
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抗体治療薬はすでに癌の標準治療に組み込まれているだけでなく,ブロックバスター医薬品に軒並み名を連ねる状態であるが,細胞性免疫応答による治療も2010年4月にProvenge®が前立腺癌に対する治療ワクチンとして米国FDAから承認されて以来,この2年間でそれに対する風向きが大きく変化した.2011年3月にはメラノーマの治療薬としてipilimumabが承認され,免疫細胞治療は本格的な臨床応用時代の幕開けを迎えた.そこで本稿では,免疫細胞治療の現状と今後の展望について概説したい.
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