特集 外科医のための最新癌薬物療法
Ⅲ章 薬物療法―あらたな展開
15.遺伝子治療―癌に対する遺伝子・ウイルス治療の現状
谷島 聡
1
,
田川 雅敏
2
,
島田 英昭
1
Hideaki SHIMADA
1
1東邦大学大森病院一般・消化器外科
2千葉県がんセンター研究局
pp.272-275
発行日 2011年10月22日
Published Date 2011/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103817
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固形癌に対する世界初の遺伝子治療臨床試験が施行されて以来20年が経過し,現在までに合計1,098件の臨床試験が実施されている.当初のレトロウイルスベクターを用いた治療からアデノウイルス(Ad)ベクターを用いた治療が主体となり,現在は腫瘍細胞に限定して増殖する腫瘍融解ウイルス治療へと発展してきている.
現在までに国家レベルで公式に承認された遺伝子治療薬剤は,中国SFDA(国家食品および薬品監督管理局)において承認されているAdp53,E1B55K分子欠損のAdの2種類の製剤のみである.
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