書評
永井祐吾(著)「DVDでわかる消化器内視鏡外科手術」
福永 正氣
1
1順天堂大学浦安病院外科・低侵襲外科
pp.1164
発行日 2011年9月20日
Published Date 2011/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103703
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スタッフと症例に恵まれた一部のハイボリュームセンターの外科医は,専門領域の手術を極め,さらに新術式を開発すれば当然高い評価を受ける.しかし,本邦の最前線の病院で地域医療を担う外科医の評価は異なる.著者である永井先生が,実臨床で内視鏡外科医に求められるものは何か,実際の達成目標をどこに設置すべきか,これらの疑問を明示した解説付きのDVD第2作が完成した.消化器外科医が習得すべき内視鏡手術のすべてを網羅している.第一線の病院で数々の修羅場をくぐり抜けて,丹精して築き上げてきた著者自身の実践的で手抜きのない手技が,どの術式においても一貫して行われ,説得力がある.
永井先生は,要点を明確に伝えるが,不必要な言葉は吐かない.納得できないことは決して引き下がらない.これは私が先生に初めてお会いしたときの印象で,今もまったく変わらない.スタンスがブレない.
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