Japanese
English
臨床報告
同側乳腺に併発した広範に及ぶ非浸潤性小葉癌と限局した非浸潤性乳管癌の1例
A case of combined unilateral extensive lobular carcinoma in situ and ductal carcinoma in situ
阿部 郁子
1
,
日野 眞子
1
,
三浦 弘善
1
,
荒川 敦
2
,
齊藤 光江
1
,
霞 富士雄
1
Ikuko ABE
1
1順天堂大学医学部乳腺内分泌外科学講座
2順天堂大学医学部人体病理病態学講座
キーワード:
非浸潤性小葉癌
,
非浸潤性乳管癌
Keyword:
非浸潤性小葉癌
,
非浸潤性乳管癌
pp.855-859
発行日 2011年6月20日
Published Date 2011/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103610
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要旨
58歳,女性.マンモグラフィで右乳房CD領域に微小円形な石灰化の集簇と,乳房超音波で右乳房CD領域とD領域に辺縁不整な低エコー腫瘤を認めた.腫瘤の細胞診はいずれもclass Ⅴで,石灰化のマンモトーム生検で非浸潤性乳管癌と診断した.治療は石灰化と腫瘤を含む範囲で乳房円状部分切除,センチネルリンパ節生検を施行したが,迅速病理で切除検体の断端に広範に及ぶ癌細胞を認めたため乳房切除を施行した.術後の病理所見は大部分が非浸潤性小葉癌でpagetoid spreadもみられ,一部に非浸潤性乳管癌が併存していた.非浸潤性小葉癌の広がりについてはいまだ解明されておらず,自験例も示唆に富む症例であると考えられた.
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