Japanese
English
臨床報告
浸潤性小葉癌および浸潤性乳管癌の混合型乳癌の1例
Mixed invasive lobular and ductal breast carcinomas: a case report
藤井 雅和
1
,
野島 真治
1
,
永瀬 隆
1
,
山下 修
1
,
林 雅太郎
1
,
金田 好和
1
Masakazu FUJII
1
1山口県立総合医療センター外科
キーワード:
混合型乳癌
,
E-カドヘリン
,
終末乳管小葉単位
Keyword:
混合型乳癌
,
E-カドヘリン
,
終末乳管小葉単位
pp.1362-1367
発行日 2022年11月20日
Published Date 2022/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213955
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要旨
症例は56歳の女性,主訴は左乳頭血性分泌であった.超音波検査で左CDE区に13×12 mmの低エコー領域を認め,針生検で浸潤性乳管癌と診断された.左乳房全切除術+センチネルリンパ節生検を施行し,術後ステージはpT1N0M0 Stage ⅠAであった.病理組織検査では,腫瘍細胞の多くはE-カドヘリン陰性であるが部位により弱陽性に染まった細胞もみられ,浸潤性小葉癌および浸潤性乳管癌の混合型乳癌と診断した.小葉癌と乳管癌は単一のクローンから発生していると考えられているが,どのようにして乳管癌,小葉癌への異なる分化を呈するのか,また混合型への分化の過程については今後の検討が必要である.
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