Japanese
English
臨床報告
A型胃炎を伴う多発性胃カルチノイドに対し腹腔鏡補助下幽門側胃切除術を施行した1例
A case of multiple gastric carcinoids associated with type A gastritis treated by laparoscopy-assisted distal gastrectomy
趙 秀之
1
,
庄田 勝俊
1
,
北川 昌洋
1
,
吉川 徹二
1
,
石井 洋
1
,
川上 定男
1
Hideyuki CHOU
1
1市立福知山市民病院外科
キーワード:
胃カルチノイド
,
A型胃炎
,
腹腔鏡補助下幽門側胃切除術
Keyword:
胃カルチノイド
,
A型胃炎
,
腹腔鏡補助下幽門側胃切除術
pp.513-517
発行日 2011年4月20日
Published Date 2011/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103519
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要旨
症例は52歳,女性.胃上部に大きさ5mm程度の多発粘膜下腫瘍を認め,生検によりカルチノイド腫瘍と診断された.血液検査では,抗胃壁細胞抗体陽性および二次性高ガストリン血症を認めた.A型胃炎に伴う多発性胃カルチノイドと診断し,血中ガストリン値を低下させる目的で,腹腔鏡補助下幽門側胃切除術を施行した.術翌日には,血中ガストリン値はほぼ正常化し,術後1年の内視鏡検査では,新病変の出現なく腫瘍の縮小を認めた.本疾患の治療は,これまでリンパ節郭清を伴う胃全摘術の報告が多かったが,腹腔鏡下幽門側胃切除術など,より低侵襲な術式も考慮すべきである.
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