Japanese
English
臨床報告
肝囊胞の診断にて経過観察されていた壁外発育型巨大胃GISTの1例
A case of extragastric pedunculated giant GIST diagnosed and followed up as a liver cyst
望月 智弘
1
,
市東 昌也
1
,
掛札 敏裕
1
,
大森 泰
1
,
篠田 昌宏
2
,
杉浦 仁
3
Tomohiro MOCHIZUKI
1
1川崎市立川崎病院外科
2慶應義塾大学医学部外科
3川崎市立川崎病院検査科病理診断部
キーワード:
GIST
,
囊胞
,
胃
,
壁外性
Keyword:
GIST
,
囊胞
,
胃
,
壁外性
pp.518-522
発行日 2011年4月20日
Published Date 2011/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103521
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要旨
症例は85歳,男性.既往に77歳時,下行結腸癌に対し手術を施行されている.術前CTで肝より突出する囊胞性病変を指摘されていたが,経過観察としていた.2009年のCTおよびMRI上,囊胞は増大し,充実成分が顕在化していた.肝囊胞腺癌を強く疑い手術を施行した.肝外側区域下縁に囊胞性病変を認めたが,肝と連続性はなく,胃原発の囊胞成分を伴う壁外発育型GISTが疑われた.腫瘍を含めた胃部分切除術を施行した.病理組織学的所見ではKIT,CD34陽性であり,GISTと診断した.囊胞変性を伴う胃原発GISTの報告は,会議録を除き本症例は17例目であり,わが国最高齢であった.肝外側区域に囊胞性病変を認める場合は,常に本症を念頭に置き診断・治療することが重要である.
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