Japanese
English
臨床報告
小腸リンパ管腫による腸重積の1例
A case of a small intestinal intussusception caused by lymphangioma
杉 朋幸
1
,
東 和明
1
,
貝塚 博行
1
,
田野井 智倫
1
,
高久 秀哉
1
Tomoyuki SUGI
1
1水戸済生会総合病院外科
キーワード:
リンパ管腫
,
腸重積
Keyword:
リンパ管腫
,
腸重積
pp.1020-1024
発行日 2019年8月20日
Published Date 2019/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212580
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要旨
症例は16歳,男性.4日前にインフルエンザB型を発症して加療中だった.腹痛と下血を主訴に紹介受診した.精査にて小腸-小腸型の腸重積を確認し,腹腔鏡補助下で小腸部分切除術を施行した.Trietz靱帯から230 cmの小腸が先進部となっており,用手的にHutchinson手技を行い整復した.触診で母指頭大で軟の壁肥厚を触知した.漿膜面の異常所見を認めなかったが,腫瘍性病変が否定できず,切除した.病理組織検査で小腸原発リンパ管腫と判明した.極めて稀な疾患である小腸原発リンパ管腫は,肉眼的に漿膜面の特異的所見に乏しく,腸重積症の原因として術前診断は困難で,注意を要すると思われた.
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