Japanese
English
臨床報告
胸部CT上すりガラス様陰影(GGO)を呈した乳癌肺転移の1例
A case of pulmonary metastasis from breast cancer seen as ground-glass opacity in chest CT
加藤 健
1
,
本郷 麻依子
1
,
若林 俊樹
1
,
粕谷 孝光
1
,
吉岡 浩
1
,
丹羽 誠
1
,
泉 純一
2
,
平野 弘子
2
,
高橋 正人
3
Takeshi KATO
1
1市立横手病院外科
2市立横手病院放射線科
3秋田大学大学院医学系研究科器官病態学講座
キーワード:
乳癌
,
肺転移
,
すりガラス様陰影
Keyword:
乳癌
,
肺転移
,
すりガラス様陰影
pp.251-256
発行日 2011年2月20日
Published Date 2011/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103440
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
症例は55歳,女性.左乳癌に対しCAF療法を4コース施行後,2007年8月に胸筋温存乳房切除術,腋窩リンパ節郭清を施行した.病理所見で浸潤性乳管癌(硬癌),n(10/13),ER(+),PgR(-),HER2(3+)で病期はT3 N1M0 stage ⅢAであった.術後にCAF療法を2コース後,胸骨傍リンパ節領域,鎖骨上窩リンパ節領域,胸壁に計50Gy照射し,アナストロゾールを内服していた.2009年2月の胸部CTで両肺に多発するすりガラス様陰影(ground glass opacity:GGO)と肺門,縦隔リンパ節腫大を認めたため,経気管支的肺生検を施行した.病理所見で腺癌の増殖を認め,TTF-1(-),ER(+),PgR(-)であり乳癌肺転移と診断した.トラスツズマブ,ドセタキセル併用療法によりGGOは消失した.今回われわれは,胸部CT上GGOを呈した乳癌肺転移を経験したので,文献的考察を加え報告する.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.