Japanese
English
臨床報告
十二指腸乳頭部癌肝転移巣におけるガス産生性肝膿瘍の腹腔内破裂で急激な経過をたどった1例
A case of ruptured gas-forming liver abscess in a metastatic lesion due to papilla of Vater carcinoma
古元 克好
1
,
森 友彦
1
,
伊東 大輔
1
,
小切 匡史
1
Katsuyoshi FURUMOTO
1
1市立岸和田市民病院外科
キーワード:
ガス産生(性)肝膿瘍
,
腹腔内破裂
,
十二指腸乳頭部癌
,
肝転移
,
経皮経肝胆道ドレナージ
Keyword:
ガス産生(性)肝膿瘍
,
腹腔内破裂
,
十二指腸乳頭部癌
,
肝転移
,
経皮経肝胆道ドレナージ
pp.115-119
発行日 2011年1月20日
Published Date 2011/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103400
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
患者は57歳,男性.54歳時に十二指腸乳頭部癌に対して膵頭十二指腸切除術を受けた.その10か月後に径2cmの単発肝転移がみられ化学療法を行ったが,stable disease(SD)となって通院しなくなった.その約1年後に転移巣の増大と閉塞性黄疸で来院し,経皮経肝胆道ドレナージ(PTCD)チューブを留置した.総ビリルビン値が改善傾向となりPTCDチューブを留置した状態で退院した.その1週間後の腹部CTで肝右葉全体の大量のガス像と肝前面のfree airを認めた.肝転移巣の膿瘍がガス産生を伴って腹腔内に穿破したと考えられ,約7時間後に死亡した.原発巣切除後早期の単発肝転移の手術適応とPTCDチューブの管理につき再検討を要する症例と考えられた.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.