Japanese
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特集 「出血量ゼロ」をめざした消化管癌の内視鏡下手術
〔胃癌〕
腹腔鏡下幽門側胃切除術―出血させない手技と止血のコツ
Laparoscopic gastrectomy:tips for secure nodal dissection and hemostasis
佐藤 誠二
1
,
金谷 誠一郎
1
,
石田 喜敬
1
,
吉村 文博
1
,
河村 祐一郎
1
,
磯垣 淳
1
,
谷口 桂三
1
,
宇山 一朗
1
Seiji SATO
1
1藤田保健衛生大学上部消化管外科
キーワード:
腹腔鏡下胃切除
,
膵上縁郭清
,
神経前面の層
Keyword:
腹腔鏡下胃切除
,
膵上縁郭清
,
神経前面の層
pp.1642-1647
発行日 2010年12月20日
Published Date 2010/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103346
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要旨:層構造を意識した正確な手術と迅速な止血が達成できれば,手術はドライな状況で進行し,手術時間の短縮,合併症の防止につながると考えられる.このため当教室では,安全かつ正確なリンパ節郭清を行うために,臨床解剖における「層構造」を重視している.正しい層を認識しつつ郭清を進めれば血管を損傷するリスクが減り,出血させない手術が可能となる.本稿では,胃癌手術で重要な膵上縁郭清に焦点を当て,「神経前面の層」を重視した「十分な術野展開」「神経前面の層をキープする手術のTouch」「適切な郭清アプローチ」に関する当教室のコンセプトを解説した.さらに出血した際の対処法として,当教室の標準的な止血手技とVIO(エルベ社)によるソフト凝固をより有効に活用するための器具を紹介した.
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