特集 外科医のための大腸癌の診断と治療
1.大腸癌の基礎
大腸癌の病理
落合 淳志
1
Atsushi OCHIAI
1
1国立がん研究センター東病院臨床開発センター臨床腫瘍病理部
pp.8-15
発行日 2010年10月22日
Published Date 2010/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103242
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■大腸癌の病理について,「大腸癌取扱い規約」(第7版補訂版)をもとに,大腸癌の病理組織,肉眼像,およびその取り扱いに必要な情報,生検組織分類であるグループ分類とヴィエナ分類との違いを記載した.
■早期癌の深達度は患者治療の判定に用いられることがあり,病変の肉眼型によって癌の深達度の測定法が異なることに注意する必要がある.また,リンパ節転移に関わる組織像として脈管侵襲および簇出がある.
■グループ分類はこれまでの病変の異型度から病変の質の診断に用いることになった.一方,ヴィエナ分類は国際的に病理診断の共通性を示すためのカテゴリー分類であり,それぞれの国における病理診断とは異なる.
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