注目される腫瘍マーカー・5
胃低分化腺癌に対するモノクローナル抗体
落合 淳志
1
,
横崎 宏
1
,
田原 栄一
1
Atsushi OCHIAI
1
,
Hiroshi YOKOZAKI
1
,
Eiichi TAHARA
1
1広島大学医学部第1病理学教室
pp.1115-1121
発行日 1987年10月15日
Published Date 1987/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913431
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はじめに
KöhlerとMilstein1)らによるモノクローナル抗体の作製法の確立以来,数多くのモノクローナル抗体を利用した癌診断,治療への応用が試みられ,このうち数種の抗体はすでに臨床応用されている.一方,ヒト胃癌に対するモノクローナル抗体の作製も数多く試みられており2,3,4),このうち多くのものは糖鎖を認識していることが明らかとなっている.
われわれも,ヒト胃低分化腺癌培養細胞株に対してモノクローナル抗体の作製を試み,作製された抗体のうち,免疫組織化学的に興味ある反応と組織分布を示す抗体を得たので,その抗体の性状と臨床応用への基礎的検討について述べる.
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