Japanese
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臨床研究
乳房温存療法における遊離脂肪移植による整容性の向上
Free-fat graft improving cosmetic breast conservation
福原 稔之
1
,
小西 豊
1
Toshiyuki FUKUHARA
1
1神戸アーバン乳腺クリニック
キーワード:
乳房温存療法
,
同時再建
,
遊離脂肪移植
,
乳癌
Keyword:
乳房温存療法
,
同時再建
,
遊離脂肪移植
,
乳癌
pp.1426-1433
発行日 2010年10月20日
Published Date 2010/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103227
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要旨:乳房温存療法は乳癌手術の過半数を占める術式となったが,整容性が不十分な症例も存在する.われわれは,乳房部分切除術によって生じた欠損部に,腋窩部から採取した皮下脂肪を移植することにより整容性を向上させている.2007年3月から2008年6月までに,57例に乳房部分切除と同時に遊離脂肪移植による再建を行った.整容性の評価では,excellent 63%,good 30%,fair 7%であった.2例(3.5%)に移植した遊離脂肪組織の感染を生じた.術後数か月経過後の,移植された脂肪の病理組織学的所見において,有核脂肪細胞と毛細血管が認められた.遊離脂肪移植は,乳房部分切除後の整容性を向上させる術式として有用であると考えられる.
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