Japanese
English
臨床報告
胃-空腸吻合部に発生した胃内分泌細胞癌の1例
A case of gastric small-cell carcinoma arising from gastro-jejunal anastomosis
松村 富二夫
1
,
崔 林承
1
,
市原 敦史
1
,
柴田 雄司
1
Fujio MATSUMURA
1
1社会保険大牟田天領病院外科
キーワード:
胃-空腸吻合部
,
胃内分泌細胞癌
Keyword:
胃-空腸吻合部
,
胃内分泌細胞癌
pp.897-900
発行日 2010年6月20日
Published Date 2010/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103105
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要旨:症例は57歳の男性で,10歳の頃に胃-空腸吻合の手術を受けている(詳細不明).2008年4月,全身倦怠感と食欲不振にて胃内視鏡検査を受けたところ吻合部に2型の腫瘍を指摘された.生検でGroup Ⅴと診断し,幽門側胃切除,小腸,横行結腸部分切除術を施行した.術後の病理組織検査にてsynaptophysin, chromogranin A, NSEに対する抗体が陽性であり,神経内分泌細胞への分化を示しており内分泌細胞癌と診断した.低分化型の内分泌細胞癌は予後不良であるが,術後補助療法としてCDDP+CPT-11を3コース行ったところ1年9か月後の現在でも再発を認めていない.胃-空腸吻合部に発生した内分泌細胞癌は,われわれの検索した範囲ではほかには報告例はなかった.
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