Japanese
English
臨床報告
膀胱自然破裂の2例
Two cases of spontaneous bladder rupture
三賀森 学
1
,
池永 雅一
1
,
西塔 拓郎
1
,
黒川 幸典
1
,
安井 昌義
1
,
辻仲 利政
1
Manabu MIKAMORI
1
1国立病院機構大阪医療センター外科
キーワード:
膀胱自然破裂
,
放射線性膀胱炎
,
膀胱過伸展
Keyword:
膀胱自然破裂
,
放射線性膀胱炎
,
膀胱過伸展
pp.891-895
発行日 2010年6月20日
Published Date 2010/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103103
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要旨:症例1は64歳,女性.子宮頸癌に対して手術と放射線治療を施行した既往歴があった.今回,下腹部痛を主訴に救急搬送され緊急手術を施行した.淡黄色の腹水を認め,骨盤内の検索で膀胱に穿孔を認めた.放射線治療の影響で膀胱壁が菲薄化したことに伴う膀胱自然破裂と診断した.症例2は68歳,男性で,大量飲酒後に泥酔し約2日間自宅で臥床していたところ,急激な腹痛を自覚し救急搬送された.白血球数上昇と腎機能悪化を認め,緊急手術を施行した.淡血性腹水を認め,膀胱後壁から頂部にかけて約10cmの裂孔があり,飲酒後の膀胱過伸展による膀胱自然破裂と診断した.膀胱自然破裂は,急性腹症の原因となりうることを考慮すべきである.
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