特集 腫瘍随伴症候群とオンコロジーエマージェンシー―病態や治療に伴う多彩な症状
局所症状を呈するオンコロジーエマージェンシー
頭蓋内転移
待鳥 裕美子
1
1がん・感染症センター東京都立駒込病院放射線診療科
キーワード:
転移性脳腫瘍
,
髄膜がん腫症
,
全脳照射
,
定位照射
Keyword:
転移性脳腫瘍
,
髄膜がん腫症
,
全脳照射
,
定位照射
pp.1557-1560
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_1557
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Summary
▪頭蓋内転移には転移性脳腫瘍と髄膜がん腫症がある.
▪とくに症候性の頭蓋内転移には積極的な治療を行う.
▪診断には造影MRIが推奨される.
▪頭蓋内転移の治療方法には放射線治療(全脳照射,定位照射),手術,薬物療法などがあり,放射線治療では定位照射の適応が広がりつつある.
▪単発・少数個(2~4個)の転移性脳腫瘍では定位照射あるいは手術(±全脳照射)が行われることが多い.
▪多数個(5個以上)の転移性脳腫瘍に対しては全脳照射が標準治療であるが,定位照射を行う症例もある.
▪髄膜がん腫症に放射線治療を行う場合は,一般的に全脳照射が用いられる.
© Nankodo Co., Ltd., 2019