特集 できる!縫合・吻合
Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法
2.食道
食道切除後の器械による食道-胃管吻合
加藤 広行
1
,
中島 政信
2
,
桑野 博行
2
Hiroyuki KATO
1
1獨協医科大学第1外科学
2群馬大学大学院医学系研究科病態総合外科学
pp.100-103
発行日 2009年10月22日
Published Date 2009/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102767
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はじめに
近年,食道癌の外科治療は手術手技の向上や周術期管理の進歩,さらに器械吻合の導入に伴って手術成績が向上し,術後合併症も著しく減少している1,2).しかし,食道癌の主な手術後合併症である縫合不全および術後肺合併症は手術症例が高齢化し,さらには合併疾患を有する症例や根治照射後のサルベージ手術などの適応が拡大されるに伴い,今日でも術後管理上の大きな課題である.また,自動縫合器・吻合器などの手術器具の開発は著しく,様々な器械吻合が臨床の場で実施されている3).食道切除術後の吻合方法は手縫い吻合と器械吻合とに大別され,吻合する腸管の部位によって端々吻合,側々吻合,端側吻合がある3).
本稿では,食道切除後の器械による食道胃管吻合の手技の実際とそのポイントを中心に概説する.
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