カラーグラフ エキスパート愛用の手術器具,手術材料・10
直腸低位前方切除術に愛用の手術器具・材料
野澤 慶次郎
1
,
渡邉 聡明
1
Keijiro NOZAWA
1
1帝京大学医学部外科
pp.1325-1329
発行日 2009年10月20日
Published Date 2009/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102712
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はじめに
前方切除術とは腹腔側から直腸を切除することであり,直腸の切離・吻合が腹膜翻転部以下で行われることである.男性では前壁に前立腺,精囊が,女性では子宮頸部,腟後壁が存在しているため,視野の展開が大変重要となる.骨盤内手術の難易度が高いのは,手術野が狭く,神経や血管を含めた重要な臓器が近接しているためである.また,機能温存の観点から括約筋や神経の温存手術が不可欠であるため,十分な視野の確保が手術の安全性を向上させ,確実な手術操作を行ううえで重要となる.
本稿では,視野の展開に必要な器具を中心に,その使用方法を解説する.
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