Japanese
English
特集 消化器癌外科治療のrandomized controlled trial
胃癌外科治療におけるrandomized controlled trial
Randomized controlled clinical trial for gastric cancer therapy
比企 直樹
1
,
山口 俊晴
1
,
佐野 武
1
,
福永 哲
1
,
大山 繁和
1
,
山田 和彦
1
,
藤本 佳也
1
,
大矢 雅敏
1
,
上野 雅資
1
,
黒柳 洋弥
1
,
斉浦 明夫
1
,
古賀 倫太郎
1
,
関 誠
1
Naoki HIKI
1
1癌研有明病院消化器外科
キーワード:
胃癌
,
RCT
,
術後補助化学療法
Keyword:
胃癌
,
RCT
,
術後補助化学療法
pp.757-763
発行日 2009年6月20日
Published Date 2009/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102585
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:胃癌治療において,手術に頼った治療には限界があることが近年のRCTで確認された.これらのRCTの代表としてJCOG9501(D2リンパ節郭清vs. D3リンパ節拡大郭清)で大動脈周囲リンパ節拡大郭清の意義が否定され,JCOG9502(下部食道浸潤胃癌に対する開胸+開腹手術vs. 開腹手術)では下縦隔の拡大郭清の意義が否定された.一方,術後補助化学療法の領域ではACTS-GCにおいて,術後補助化学療法の有用性がインパクトのある結果として発表され,胃癌術後の予後改善という点において,大きな貢献をした.ステージⅢ以上の症例ではさらなる予後改善が目指されるが,いずれにせよD2リンパ節郭清を伴う胃癌の標準治療と化学療法を組み合わせた集学的治療のRCTが多く行われてゆくだろう.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.