Japanese
English
臨床研究
人工肛門造設術を行ったクローン病患者の要因と予後の検討
Risk factors in and long-term results of fecal diversion in Crohn's disease
池内 浩基
1
,
内野 基
1
,
中村 光宏
1
,
松岡 宏樹
1
,
竹末 芳生
2
,
冨田 尚裕
1
Hiroki IKEUCHI
1
1兵庫医科大学外科学講座
2兵庫医科大学感染制御部
キーワード:
クローン病
,
直腸肛門病変
,
人工肛門造設術
,
直腸切断術
Keyword:
クローン病
,
直腸肛門病変
,
人工肛門造設術
,
直腸切断術
pp.361-364
発行日 2009年3月20日
Published Date 2009/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102505
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はじめに
クローン病(以下,CD)の経過中には,しばしば人工肛門造設術を余儀なくされることがある.直腸肛門病変に癌を合併して直腸切断術を行った症例のように永久的な人工肛門造設となった症例もあるが,一時的な人工肛門の予定で造設術を行った症例も多く存在する.一時的な人工肛門造設術の要因として最も多い要因は直腸肛門病変の悪化である1).そのほか,腹腔内膿瘍合併や高度の低栄養のために,病変部位の切除は行ったが,腸管の浮腫が著明で吻合を行うことができなかった症例や,術後の縫合不全のために人工肛門造設術を行った症例などが当てはまる.これらのCD患者で一時的な人工肛門の予定で造設術を行った症例の予後についての報告は少ない.
そこで本稿では,当科で手術を行ったCD患者のうち人工肛門造設術が必要であった症例の要因および造設後の予後について検討する.
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