Japanese
English
臨床報告
術後,急速に増大する卵巣再発をきたした原発性虫垂癌の1剖検例
A case of rapidly progressing ovarian metastasis from appendiceal carcinoma
小林 由夏
1
,
杉谷 想一
1
,
蛭川 浩史
1
,
藤原 真一
1
,
飯利 孝雄
1
,
多田 哲也
1
Yuka KOBAYASHI
1
1立川綜合病院消化器センター
キーワード:
原発性虫垂癌
,
卵巣転移
Keyword:
原発性虫垂癌
,
卵巣転移
pp.365-371
発行日 2009年3月20日
Published Date 2009/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102506
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はじめに
原発性虫垂癌は比較的稀な疾患であり,特徴的な画像所見に欠けるため早期診断が困難とされる.また,虫垂は筋層が薄くリンパ組織に富むため,他臓器への直接浸潤やリンパ節転移をきたしやすく,発見時にはすでに進行癌であることが多い.このため,原発巣を切除してもその予後は不良とされる1).
今回われわれは,外科切除の9か月後に卵巣転移再発をきたした進行原発性虫垂癌の1例を経験した.最終的には失ったが,原発性虫垂癌の術後経過と治療に関して示唆に富む症例であったため,剖検の結果を加えて報告する.
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