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特集 直腸癌治療―最近の進歩と動向
下部直腸・肛門管癌に対する術前化学放射線療法併用腹腔鏡下手術
Preoperative chemoradiation followed by laparoscopic surgery for lower rectal or anal canal cancer
西岡 将規
1
,
島田 光生
1
,
栗田 信浩
1
,
岩田 貴
1
,
吉川 幸造
1
,
東島 潤
1
,
宮谷 知彦
1
,
近清 素也
1
,
宮本 英典
1
Masanori NISHIOKA
1
1徳島大学外科学
キーワード:
腹腔鏡下手術
,
化学放射線療法
,
直腸癌
Keyword:
腹腔鏡下手術
,
化学放射線療法
,
直腸癌
pp.311-316
発行日 2009年3月20日
Published Date 2009/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102493
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要旨:下部直腸・肛門管癌に対する術前化学放射線療法は局所再発を抑制し,肛門温存率を向上させ,側方リンパ節郭清を省略できるなどのメリットがある反面,排便,排尿,性機能を障害するといったデメリットもある.そのデメリットは側方リンパ節郭清に関しても同様である.進行下部直腸・肛門管癌に対する腹腔鏡下手術は欧米では積極的に行われている一方,わが国では各施設で適応や治療方針が異なるのが現状である.本稿では,肛門温存や局所再発抑制などの術前化学放射線療法の特徴と,骨盤内の良好な視野によって完全神経温存を可能とする腹腔鏡下手術の利点を活かした下部直腸・肛門管癌に対する術前化学放射線療法併用腹腔鏡下手術についてわれわれの成績を示す.また,大きな課題である化学放射線療法の効果予測についても言及し,今後の展望について述べる.
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