病院めぐり
国立病院機構鹿児島医療センター外科
福枝 幹雄
1
1国立病院機構鹿児島医療センター外科
pp.209
発行日 2009年2月20日
Published Date 2009/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102470
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当センターは鹿児島市のほぼ中央部に位置しており,世界有数の活火山である桜島と雄大な錦江湾を望む城山の南麓にあります.城山は西南戦争の最後の激戦地となった場所で,司令部の置かれた洞窟や西郷隆盛終焉の地など,西南戦争にまつわる史跡が多く残されています.当センターは,西郷隆盛が若き薩摩士族を教育する目的で設立した私学校跡地に建設され,敷地を囲む石垣には今も西南戦争時の多数の銃弾跡が生々しく残っています.また,正門前には,NHK大河ドラマで一躍脚光を浴びた第13代将軍・徳川家定の正室,篤姫が島津斉彬公の養女として過ごした鶴丸城の本丸跡地があります.周辺を散策すると,幕末から明治にかけての激動する日本にかかわってきた薩摩の歴史に触れることができます.
当センターは明治34年に鹿児島陸軍衛戍病院として創設されました.その後,鹿児島陸軍病院,国立鹿児島病院,昭和56年には地域の循環器疾患を中心に診療を行う目的で国立南九州中央病院となりました.平成16年に国立病院機構九州循環器病センターと名称を変更し,名実ともに循環器疾患の拠点病院となりました.そして平成18年4月,循環器病のみならず癌疾患にも重点をおいた「がん拠点病院」と位置づけられ,現名称で再スタートしました(ベッド数は370床).
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