Japanese
English
臨床報告
肝細胞癌と鑑別が困難であった肝血管筋脂肪腫の1例
A case of angiomyolipoma difficult to distinguish from hepatocellular carcinoma
前田 資雄
1
,
千々岩 一男
1
,
近藤 千博
1
,
永野 元章
1
,
長池 幸樹
1
,
片岡 寛章
2
Yorio MAEDA
1
1宮崎大学医学部腫瘍機能制御外科
2宮崎大学医学部腫瘍・再生病態学
キーワード:
肝血管筋脂肪腫
,
画像診断
,
肝細胞癌
Keyword:
肝血管筋脂肪腫
,
画像診断
,
肝細胞癌
pp.1627-1632
発行日 2008年11月20日
Published Date 2008/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102388
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はじめに
肝原発の血管筋脂肪腫(angiomyolipoma:以下,AML)は比較的稀とされてきた.1976年にIshak1)がはじめて報告して以来,近年の画像診断の進歩につれ報告例が増加している.画像診断上,多彩な所見を示すことが多く術前診断が難しいとされ,肝細胞癌をはじめとした悪性腫瘍との鑑別が困難な症例2)や悪性のAMLの報告3~6)もあり,外科的に切除されることがある.しかし,基本的には良性の疾患であるため,検査で診断がつけば経過観察が可能なことが多く,特徴的な画像所見の蓄積が必要である.
今回,術前画像診断で肝細胞癌と鑑別が困難であった肝AMLの1切除例を経験し,切除標本と術前画像所見を詳細に比較検討したので報告する.
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