Japanese
English
臨床報告・1
黄疸の消退と肝内胆管腫瘍栓を伴った末梢小型肝細胞癌の1切除例
A case of small hepatocellular carcinoma with a history of fluctuated jaundice and a tumor thrombus in the intrahepatic bile duct
長沼 志興
1
,
千々岩 一男
1
,
近藤 千博
1
,
大内田 次郎
1
,
永野 元章
1
,
長池 幸樹
1
Shiko NAGANUMA
1
1宮崎大学医学部腫瘍機能制御外科
キーワード:
肝細胞癌
,
胆管腫瘍栓
Keyword:
肝細胞癌
,
胆管腫瘍栓
pp.1615-1619
発行日 2007年11月20日
Published Date 2007/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101955
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はじめに
肝細胞癌(以下,HCC)は,しばしば門脈や肝静脈に浸潤して血管内腫瘍塞栓を形成するが,胆管内に浸潤・発育することは稀である1).HCCが胆管内に発育すると,腫瘍そのものや出血による凝血塊などで胆管を閉塞し,黄疸を併発することがある.これらの胆管内病変の診断には超音波検査(以下,US),CT,および内視鏡的逆行性胆道造影(以下,ERC)による直接造影や胆管内超音波検査(以下,IDUS)などが有用である.
今回,肝前区域末梢に存在する比較的小さいHCC(1.4cm)を有し一過性の黄疸を示した患者で,術前のERC,IDUSによって腫瘍塞栓が右肝管根部まで長く伸びているのが観察できた切除症例を報告する.
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