Japanese
English
症例報告
術前診断に苦慮した肝血管筋脂肪腫の一切除例
A Case Report of Hepatic Angiomyolipoma
杉本 涼二
1
,
奥田 康司
1
,
木下 寿文
1
,
斉藤 如由
1
,
田中 英二
1
,
佐島 秀一
1
,
原 雅雄
1
,
今山 裕康
1
,
江里口 直文
1
,
青柳 成明
1
Ryoji SUGIMOTO
1
,
Kouji OKUDA
1
,
Hisafumi KINOSHITA
1
,
Naoyuki SAITO
1
,
Eiji TANAKA
1
,
Shuichi SAJIMA
1
,
Masao HARA
1
,
Hiroyasu IMAYAMA
1
,
Naofumi ERIGUCHI
1
,
Shigeaki AOYAGI
1
1久留米大学医学部外科学
1Division of Hepato-Biliary-Pancreatic Surgery. Department of Surgery. Kurume University School of Medicine
キーワード:
肝血管筋脂肪腫
,
肝癌類似病変
,
超音波カラードプラ法
,
画像診断
,
手術適応
Keyword:
肝血管筋脂肪腫
,
肝癌類似病変
,
超音波カラードプラ法
,
画像診断
,
手術適応
pp.397-402
発行日 1999年5月15日
Published Date 1999/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900058
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肝血管筋脂肪腫は近年その報告例が増加しているが,わが国の報告例は65例とまれな疾患である.筆者らは、術前診断で肝細胞癌と誤診した症例を経験した.患者は49歳,男性.HCV抗体陽性,腹部エコーで肝S8に径20mm大の低エコー像を呈し,カラードプラ法では拍動性の流入血管を認め,血流の最高速度は0.20m/s,Plは2.74であった.腹部CTではlow attenuation massを示し,enhanced CTで強く造影された.血管造影検査では明瞭な腫瘍濃染像として描出され,肝細胞癌が疑われ肝前上区域部分切除術を施行した.病理組織所見で肝血管筋脂肪腫と診断された.さらに本邦報告例の画像診断や手術適応について検討したので報告する.
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