特集 肛門疾患診療のすべて
17.肛門疾患用薬剤の使い方
肛門疾患用薬剤の使い方
中島 真如紀
1
,
中島 久幸
1
,
田畑 敏
1
Mayuki NAKAJIMA
1
1市立砺波総合病院大腸肛門科
pp.375-379
発行日 2008年10月22日
Published Date 2008/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102356
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要旨 3大肛門疾患に対する薬物療法の実際と最近の知見について述べる.痔核では,急性期症状の緩和を目的とした対症療法として副腎皮質ホルモンや局所麻酔剤含有の外用薬を適宜選択する.裂肛では従来の対症療法に加え,内肛門括約筋弛緩による治癒的治療法としてのchemical sphincterotomyが登場している.痔瘻に対する薬物療法は,膿瘍期の感染制御や術後の便通調整を目的とするもので,本稿ではクローン病性痔瘻に対するインフリキシマブ治療についての成績も合わせて示す.いずれの疾患においても,正しい診断と病態理解のうえに安全で適切な薬物を選択することが重要である.
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