特集 最新治療薬ガイド1990
Ⅳ.周産期用薬剤
4.分娩誘発と陣痛促進用薬剤
兼子 和彦
1
1葛飾赤十字産院
pp.1096-1097
発行日 1990年12月10日
Published Date 1990/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900220
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□プロスタグランディンF2α,PGF2α
1.対象と処方例
対象は妊娠末期における分娩誘発と陣痛促進である。
分娩誘発の適応は妊娠中毒症,前期破水,糖尿病・腎疾患などの合併症妊娠,過期妊娠,子宮内発育遅延,Rh不適合妊娠,絨毛・羊膜炎など母・児の危険が疑われるとき,子宮内胎児死亡のほか社会的適応であり,陣痛促進の適応は微弱陣痛に限られる。相対的禁忌として前置胎盤,胎位異常,臍帯下垂・脱出,帝王切開・筋腫核出既往例,子宮壁過度伸展(多胎妊娠・羊水過多症),頻産婦,先進部が骨盤入口に嵌入していないときなどがあげられる。
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