特集 肛門疾患診療のすべて
5.痔核
内痔核
内痔核の結紮切除法
松田 保秀
1
Yasuhide MATSUDA
1
1松愛会松田病院
pp.119-128
発行日 2008年10月22日
Published Date 2008/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102326
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要旨 筆者の結紮切除術の概念は肛門周囲の皮膚や上皮を過不足なく切除し,痔核組織は十分に郭清することによって,術後の浮腫や皮垂形成のない軟らかな肛門に仕上げることである.目指すところは,いわゆる美的感覚を重視したanal plastic surgeryである.このコンセプトは変わらないが,最近の2年間は剝離剪刀の代わりに先端のきわめて細い鑷子型モノポーラ電気メス(針状電気メス)を用いた剝離・切開手術を行っている.その結果,止血に要する時間がほとんどなくなったため,手術時間が従来から7分間短縮して平均23分となった.この結紮術は大きな痔核や,硬くて流入血管が豊富,易出血性の症例に有効で効率的な剝離法である.
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