Japanese
English
特集 鼠径ヘルニアの治療NOW―乳幼児から成人まで
鼠径ヘルニア嵌頓時の対処法
Management of incarcerated inguinal hernias
中川 国利
1
,
藪内 伸一
1
,
小林 照忠
1
,
遠藤 公人
1
,
鈴木 幸正
1
,
桃野 哲
1
Kunitoshi NAKAGAWA
1
1仙台赤十字病院外科
キーワード:
鼠径ヘルニア嵌頓
,
イレウス
,
急性腹症
Keyword:
鼠径ヘルニア嵌頓
,
イレウス
,
急性腹症
pp.1379-1383
発行日 2008年10月20日
Published Date 2008/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102289
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要旨:鼠径ヘルニアで嵌頓が生じると,非嵌頓例と比較して術後に種々の合併症が生じやすく死亡率も高い.また手術時期,術前の徒手整復の可否,皮膚切開部位,メッシュ使用の可否など,未だ解決されていない問題点が多い.原則的には鼠径ヘルニア嵌頓例では,患者の生命に危険を及ぼす絞扼や壊死の治療が急務であり,ヘルニア修復は二の次である.したがって鼠径ヘルニア嵌頓と診断した例ではできるだけ早期に手術を施行し,絞扼や壊死の治療を行う.さらに感染状況や患者の状態に応じてヘルニア修復術を行う.高齢化社会を迎え種々の合併症を有する症例が増加しつつあり,個々の患者に応じた対処を行うことが外科医に求められている.
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