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あとがき
桑野 博行
pp.1606
発行日 2012年12月20日
Published Date 2012/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104412
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本「臨床外科」誌上に2005年9月から2008年6月まで(60巻9号~63巻6号)連載された「外科学温故知新」が,一冊の本として上梓する運びとなり,この春,大道学舘出版部から世に出すことができた.出版に際しては,「発刊に寄せて」の序文を賜わった日本外科学会理事長 里見 進 東北大学教授(当時)をはじめ,大道学舘 古山正史氏,印刷会社 祥文社の花村美月氏,医学書院『臨床外科』編集室 田村智広氏にこの場を借りて感謝の意を表したい.本書の出版は大道学舘からとなったが,本書の書評については市立貝塚病院総長の小川道雄先生,東京大学小児外科教授の岩中 督先生にご執筆いただき,それぞれ本誌67巻9号,10号に掲載されているので,ぜひお読みいただきたい.
外科に関する歴史書としては,Jürgen Thorwald『外科の夜明け』(塩月正雄訳,および大野和基訳),また本書を新しい翻訳本として小川道雄先生が出版された『外科医の世紀,近代外科学のあけぼの』(へるす出版),さらに『外科医の帝国,現代外科のいしづえ(上)』へと続き,さらに『消化器外科』(へるす出版)誌上で連載が続いている.小川道雄先生の外科医,研究者そして教育者としてのお姿は私の模範とするところであるが,先生からは『外科学 温故知新』の出版に際し,ヨーロッパのことわざ「歴史を知らない民族は滅びる」というお言葉をいただき,改めて歴史を学ぶ,そして伝える重要性を痛感した.
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