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特集 胆道癌外科診療を支えるエキスパートテクニック
肝門部胆管癌に対する拡大肝葉切除時の術前門脈枝塞栓術の適応と手技
Application of preoperative portal embolization before extended hemihepatectomy for patients with hilar bile duct cancer
石崎 陽一
1
,
川崎 誠治
1
Yoichi ISHIZAKI
1
1順天堂大学医学部肝胆膵外科
キーワード:
門脈枝塞栓術
,
肝門部胆管癌
,
拡大肝葉切除
,
合併症
,
根治性
Keyword:
門脈枝塞栓術
,
肝門部胆管癌
,
拡大肝葉切除
,
合併症
,
根治性
pp.649-654
発行日 2008年5月20日
Published Date 2008/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102125
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要旨:肝門部胆管癌の根治的治療には,その解剖学的特徴から尾状葉を含む肝葉切除が必須である.このため,通常は浸潤の優位な胆管のある肝葉に対する拡大肝葉切除が選択される.近年,肝切除は安全に施行されるようになり,術後死亡率も低下しているが,拡大肝葉切除後の残肝容積は術後肝不全の発生と密接な関係があるとされる.術前門脈枝塞栓術を肝切除前に施行することによって非塞栓葉は代償性に肥大し,術後肝不全が回避される.最近の報告では,切除例における拡大肝葉切除の割合が増加し,治癒切除率の向上にも寄与している.門脈枝塞栓術に伴う合併症は少なく,安全な手技であるため,拡大肝葉切除の術前処置としてきわめて有用である.
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