元外科医,スーダン奮闘記・24
ダルフール(1)
川原 尚行
1
Naoyuki KAWAHARA
1
1NPO法人ロシナンテス
pp.523-525
発行日 2008年4月20日
Published Date 2008/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102099
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ある写真家の願い
2003年,私の大使館勤務時代,ユニセフのスーダン事務所代表と一緒にポリオ・キャンペーンのためにダルフールへ行こうとしているとき,突然のキャンセルの報が大使館に入った.「ダルフールで治安が急激に悪化している.危険であるので,ダルフール行きをキャンセルする」というものであった.それから5年余り経ったが,ダルフールの紛争は激化する一方で,収拾の兆しが一向に見えない.私の現在の活動地はダルフールとまったく逆の東側であるが,いつもダルフールの情勢を気にかけていた.
2007年11月に日本気管食道科学会が群馬大学の桑野教授の下で開催された.そのとき,ある医学系雑誌の取材を受けた.同行していた写真家が,この取材とは別に私に話があるという.
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