Japanese
English
特集 多発肝転移をめぐって
多発肝転移の発生機序
Mechanism of multiple liver metastasis
山本 浩文
1
,
竹政 伊知朗
1
,
池田 正孝
1
,
関本 貢嗣
1
,
門田 守人
1
Hirofumi YAMAMOTO
1
1大阪大学大学院医学系研究科外科学講座消化器外科
キーワード:
肝転移
,
ケモカイン
,
VEGF
,
筋線維芽細胞(myofibroblast)
Keyword:
肝転移
,
ケモカイン
,
VEGF
,
筋線維芽細胞(myofibroblast)
pp.1159-1165
発行日 2007年9月20日
Published Date 2007/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101813
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要旨:肝転移の発生機序としては,Pagetが提唱したseed and soil説と,Ewingが唱えたmechanical-anatomical theoryが有名である.近年,前者においては癌と転移臓器が発現・分泌する受容体とサイトカインの適合性が重要ということがわかってきた.肝転移が形成されるまでに癌細胞は多くのステップを乗り越えなければならず,そのなかで最終段階とも言える転移臓器での腫瘍増殖に必要な血管新生を阻害する戦略が臨床的に効果を上げている.最近の転移研究の成果は,まさしく転移が単に癌細胞のみならず,血管内皮細胞,線維芽細胞,骨髄細胞などの宿主細胞をも巻き込んだダイナミックな現象であることを示している.
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