Japanese
English
特集 Surgical Site Infection(SSI)対策
新しいSSI対策―周術期の高濃度酸素投与
Supplemental perioperative oxygen to decrease surgical site infection
針原 康
1,2
,
小西 敏郎
2
Yasushi HARIHARA
1,2
1NTT東日本関東病院手術部
2NTT東日本関東病院外科
キーワード:
高濃度酸素
,
SSI
,
oxidative killing
,
多核白血球貪食能
,
組織酸素分圧
Keyword:
高濃度酸素
,
SSI
,
oxidative killing
,
多核白血球貪食能
,
組織酸素分圧
pp.1047-1052
発行日 2007年8月20日
Published Date 2007/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101788
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要旨:SSI(surgical site infection)を減少させる手段として,術中および術後数時間,高濃度酸素を吸入させる方法が注目を集めている.臨床例の検討では,周術期に80%酸素を投与するとSSIが半分近くに減少したとの報告に対して,逆にSSIが増加したとの報告もある.組織酸素分圧が高くなると,SSIの発生が抑えられることに関しては,十分な理論的根拠がある.周術期高濃度酸素投与は,導入が容易でコストも安く,副作用の心配も少ない方法なので,積極的に臨床に取り入れてよい方法だと考えられる.しかしながら,実際に良好な効果を得るためには,末梢循環を良好に保つ管理の徹底や,無菌操作その他の基本処置を忠実に実施することも合わせて重要である.
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