目で見るカラーグラフ 世界に向かう乳腺疾患診療の新技術・5
吊り上げ法による内視鏡下乳腺切除術と広背筋脂肪弁による同時再建法
沢井 清司
1
,
中嶋 啓雄
1
,
水田 成彦
1
,
阪口 晃一
1
,
鉢嶺 泰司
1
Sawai Kiyoshi
1
1京都府立医科大学内分泌・乳腺外科
pp.1165-1171
発行日 2003年9月20日
Published Date 2003/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101495
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はじめに
乳房温存療法の普及に伴い,日本乳癌学会の乳房温存療法ガイドライン(1999年)の適応外でも,温存手術を希望する女性が増加してきている.一方,視・触診上は小さな腫瘤であってもMR mammographyなど画像診断で乳管内進展が明らかになり,そのためにガイドラインの温存適応外となる例,さらにマンモグラフィで発見される広範囲の非浸潤性乳管癌(DCIS)で乳腺全切除などを要する例も増加してきている.
筆者らは,これらの症例に対して吊り上げ法による内視鏡下乳腺切除と広背筋脂肪弁充填を同時に行う術式を開発し,根治性と整容性の両面とも満足すべき成績が得られたので紹介する.
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