文学漫歩
―ショーペンハウエル(著)石井 正,石井 立(訳)―『女について』―(1968年,角川書店 刊)
山中 英治
1
Yamanaka Hideharu
1
1市立岸和田市民病院外科
pp.208
発行日 2003年2月20日
Published Date 2003/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101337
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ゴミ焼却施設の排ガス中ダイオキシン濃度規制に則り,当院の焼却炉も新設されることになった.血液や体液の付着した危険ゴミの分別もさらに徹底することになり,感染対策チーム(ICT)に所属する私としては,職員の感染対策への意識向上の絶好の機会と考えている.外科医は便を,泌尿器科医は尿を平気で扱っていて,内科医から変に感心されたりするが,便から医師に感染することは稀で,まして尿など普通は無菌である.血液のほうがずっと危険で,採血や注射を頻繁に行う内科医も注意して貰わねば困る.
ダイオキシンの件で,内分泌攪乱物質(環境ホルモン)は有名になった.ホルモンのような作用で生殖機能を傷害したり,発癌や免疫能異常を誘発する可能性が指摘されている.かつて大量に使用されていたDDTやPCBによる鳥類の雌性化や哺乳類の精子数の減少などの報告もあるようだ.工業先進国では男児の出生が有意に減少しているそうで,欧米ではヒトの精子数も減少しているとの報告もある.何処かの川の魚がほとんど雌になっているという報道もあった.
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