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特集 良性腸疾患における腹腔鏡下手術の適応と限界
直腸脱に対する腹腔鏡下直腸後方固定術の適応と限界
Laparoscopic rectopexy using the polypropylene mesh for full thickness rectal prolapse
花井 恒一
1
,
前田 耕太郎
1
,
佐藤 美信
1
,
升森 宏次
1
,
小出 欣和
1
Hanai Tsunekazu
1
1藤田保健衛生大学外科
キーワード:
腹腔鏡下手術
,
直腸脱
,
直腸固定術
Keyword:
腹腔鏡下手術
,
直腸脱
,
直腸固定術
pp.41-46
発行日 2007年1月20日
Published Date 2007/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101152
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要旨:従来,直腸脱に対する手術は様々な方法が行われてきたが,近年は低侵襲とされる腹腔鏡下手術が導入され,さらに手術の幅が広がってきた.筆者らは,Well's法に準じた腹腔鏡下の直腸固定法を第一選択として行っている.本手術の手技のポイントは,(1)子宮を吊り上げることや,直腸にテープをかけ,それを把持牽引することによって小骨盤腔内の視野を確保すること,(2)下腹神経および骨盤神経を温存し,直腸を授動したのち,神経や動静脈に注意し,直腸を2/3周メッシュで固定すること,(3)切開した腹膜を再修復すること,としている.われわれは14例に本術式を行ったが再発例はなく,便失禁も軽快し,本術式で危惧される便秘も軽度であった.一方,直腸脱患者は高齢で既往症のあることも多く,より低侵襲なThiersch法やGant-Miwa法の選択をすることや,腹腔鏡下手術特有の条件から開腹術を選択することもある.
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