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特集 直腸癌に対する手術のコツ
直腸癌手術に必要な解剖の知識
Understanding of rectal and anal anatomy for rectal cancer surgery
楠 正人
1
,
井上 靖浩
1
,
三木 誓雄
1
Masato KUSUNOKI
1
1三重大学医学部外科学第二講座
キーワード:
直腸癌
,
TME
,
hiatal ligament
Keyword:
直腸癌
,
TME
,
hiatal ligament
pp.1517-1522
発行日 2004年12月20日
Published Date 2004/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101098
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要旨:下部進行直腸癌の標準術式とされるtotal mesorectal excision(TME)は肛門挙筋までの直腸間膜をすべて筋膜でパッケージングされた状態で切除する方法で,著しく局所再発率を低下させることから,消化器外科専門医にとって必ず習得しなければならない術式である.しかしながら外科的見地からは縫合不全の増加や,骨盤深部での手術操作の困難さが問題となっている.そこで,筆者らは解剖学的見地から3つのポイントに重点を置くことで,TMEに独自の工夫を加えている.本稿ではTMEのlandmarkとなるhiatal ligamentを中心に,理論的には理解できても,なかなかその実践手技がわかりにくいTMEについて,手術に必要な解剖の知識を中心に述べる.
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