病院めぐり
男鹿みなと市民病院外科
下間 信彦
1
1男鹿みなと市民病院外科
pp.1362
発行日 2006年10月20日
Published Date 2006/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100978
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男鹿市は秋田県の中央にあり,日本海に向かって少し飛び出た東西約24kmの半島で,なまはげや観光で有名な地です.当院は平成10年夏に現在の海岸通りに移転・新築し,同時に男鹿市立総合病院から名称変更したもので,その前身は昭和19年開設の日本医療団船川病院だそうです.180床を有し,公立病院として地域の医療の中核を担っています.
外科スタッフは院長の私を含めて3名ですが,いずれも秋田大学出身の経験年数10年以上の40歳代で,少ないながらも充実した外科医療を行っています.私が赴任した10年前には内視鏡下手術も行われていなかったため,これを導入し,乳腺甲状腺の外科も前面に出して充実させることを目標に仕事をして参りました.10年近く経って感じたことは,周囲の患者構成の変化,すなわち超高齢化(何でも「超」をつけてしまうのは今時の若いもんみたい)です.自然に目標は変化し,現在の当外科のモットーは「高齢者に,合併症が少ない安全な医療を提供すること」です.2005年は全身麻酔80例と少し症例数が減少したものの,90歳以上は7例と増加しました.全員が元気に退院し,現在も健康であることに満足しています.85歳以上の手術対象患者には症例ごとに状態を評価し,最適の外科治療を提供できるように研鑽を積みたいと考えています.
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