特集 小外科・外来処置マニュアル
Ⅳ.胸部
54.女性化乳房
中野 正吾
1
,
山下 純一
1
Shogo NAKANO
1
1愛知医科大学乳腺内分泌外科
pp.175-178
発行日 2004年10月22日
Published Date 2004/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100830
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はじめに
女性化乳房とは,男性の乳腺が一側性もしくは両側性に女性乳房のように発育,肥大したものを言う.乳頭を中心とした限局性のものから,成熟女性の乳房のように半円状に膨隆するものまで様々である.成因は一般にエストロゲンの相対的過剰状態によるとされており,思春期や老年期にみられる生理的乳腺肥大や内分泌によるもの,肝疾患に伴うもの,薬剤に起因するもの,さらに以上の成因の認められない原因不明の特発性乳腺肥大に分類される.
本症の老年期発症年齢と男性乳癌の好発年齢は重なるため,日常臨床上,留意すべき疾患である.
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