特集 小外科・外来処置マニュアル
Ⅳ.胸部
51.急性乳腺炎,慢性乳腺炎
鈴木 育宏
1
,
徳田 裕
1
Yasuhiro SUZUKI
1
1東海大学医学部外科学系乳腺・内分泌外科学
pp.165-167
発行日 2004年10月22日
Published Date 2004/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100827
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はじめに
乳房の炎症性疾患の診断に際しては,まず第一に妊娠と産褥に伴った授乳性変化が起因しているか否かを検討することが重要である.さらに,発症様式から急性あるいは慢性に経過しているかを判断する必要がある.急性炎症の多くは授乳期,ことに産褥期に発生する産褥性乳腺炎(puerperal mastitis)であり,うっ滞性乳腺炎(stagnation mastitis)と急性化膿性乳腺炎(acute purulent mastitis)に分類される.一方,慢性乳腺炎は結核,梅毒などの特異的炎症は別にして,乳輪下膿瘍(subareolar abscess)という特殊な形式で発症する.
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