特集 小外科・外来処置マニュアル
Ⅳ.胸部
50.気胸,血胸
齋藤 元
1
,
小川 純一
1
Hajime SAITO
1
1秋田大学医学部外科学講座呼吸器外科学分野
pp.162-164
発行日 2004年10月22日
Published Date 2004/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100826
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疾患の概念
気胸とは,何らかの原因で胸腔内に空気が侵入して肺が虚脱した状態を言い,血液が貯留した状態は血胸と呼ぶ.気胸は,発生機序によって種々に分類され,(1)ブラやブレブの破綻による自然気胸,(2)基礎に何らかの肺疾患(結核,悪性腫瘍,感染症)や外傷,医原性(鎖骨下静脈穿刺,胸腔穿刺,経気管支生検,人工呼吸器使用中などに合併)によって起こる続発性気胸がある.血胸も同様の原因で肺実質や胸壁動静脈の破綻によって起こるが,通常は気胸を伴うことが多い1).
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