特集 Dos & Don'ts外来の小外科
Ⅲ.胸部
4.気胸,血胸
大久保 和明
1
1沖縄県立中部病院外科
pp.112-114
発行日 1993年10月30日
Published Date 1993/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901323
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胸膜腔内に空気,血液が貯留した状態をそれぞれ気胸,血胸という.気胸には先天性肺嚢胞(ブラ,ブレッブ)の破裂による自然気胸,肺結核・肺気腫などに合併する続発性気胸,刺創・交通事故などによる外傷性気胸,胸腔穿刺・肺生検・中心静脈ライン挿入などの合併症として発生する医原性気胸がある.また,空気が胸腔内に貯留するばかりで排気されないと,胸腔内圧が上昇して心,縦隔,肺を圧排し,致命的となることがある.これを緊張性気胸といい,一刻を争う処置が必要である(図1).気胸,血胸の治療の基本は胸腔ドレナージチューブの挿入であり,外来でみる胸部外傷の大部分は胸腔チューブのみで軽快する1).
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