特集 小外科・外来処置マニュアル
Ⅱ.頭部・顔面・口腔・咽頭
33.耳介血腫
高山 幹子
1
Mikiko TAKAYAMA
1
1東京女子医科大学耳鼻咽喉科
pp.106-108
発行日 2004年10月22日
Published Date 2004/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100809
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疾患の概念
耳介は前面が皮膚と軟骨が密に付着しており,後面は脂肪や結合織などで疎に結合している1).このため,外傷あるいは継続した刺激が加わることによって耳介の皮膚と軟骨との間にずれが生じ,耳介軟骨を穿通している多数の血管の断裂が起こって皮膚と軟骨との間に出血をきたす1).その原因としては,相撲や柔道,レスリング,ボクシングなどの格闘技やラグビーなどによる耳介に反復する刺激や打撲が加わったことによる.耳介を触る習慣や,同じ耳を下にして寝るなどの長期にわたる刺激によっても起こり得る.一方,原因の明らかでない特発性耳介軟骨膜炎の場合もある.
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